後天的に身につけられるという冗談。

「誰でも簡単に痩せられる!」
「誰でもスキルが身につけられます!」

こういった言葉を広告で見ることがあります。実際にふたをあけてみると痩せられることがなければ、本物のスキルをみにつけられることがないということがよくあります。ダイエットを成功させる方法が数えられないぐらいあり、今もなおその方法が量産されている時点で、成功している人が少ないことがわかります。

ダイエットに成功する人は少ない
痩せる方法で痩せられる人は少ない

誰でもできるというのは嘘で、再現性がないのです。ただ彼らはこれからも「誰でも身につけられます」と言い続けます。理由は簡単です。誰でも身につけられるといわないとビジネスが成り立たないからです。再現性がなくても独自のアンケートによりなんとか誰でもできる風にみせます。

じゃあダイエットに関しても才能が必要かというと、もちろん必要です。ダイエットに必要な要素を分解し、自分になにが必要か判断し、自分の才能が活かせる方法でそれを実践していくのです。人それぞれ才能が違うのだから他人が成功した方法が参考になるとは限りません。

少しダイエットからはなれてアイデア力を例にして話します。これは後天的になんとかなるものではありません。「誰でも見につけられる」という言葉に騙されないでください。アイデア発想法という考え方もありますが、アイデアが出せる才能がある人がさらにアイデアを出すための道具に過ぎません。

強みというのは「才能×投資」です。才能と投資を1~5という数字で表せるとします。

才能5×投資1=強み5
才能1×投資5=強み5

このように才能がある人が多少の投資をする場合と、才能がない人が死ぬ気で努力をするのと同じくらいになります。才能が5ある人はこれからどんどん伸ばせるのに対し、才能が1の人はもう天井です。

じゃあ自分の苦手なことはどうすればいいのか。それは他人にまかせてしまえばいいのです。

あらゆる者が強みによって報酬を手にする。
弱みによって、人は何かを成し遂げることはできない。

ピーター・ドラッカー

グローバル化によって世界中の人がライバルになります。わざわざ自分の強みが活かせないところで勝負をして勝てるとは思いません。才能に投資して強みにしていく道が最善の選択でしょう。

最後にトレンドの話をします。世間で流行っていることに飛びつくと損するケースが多いです。トレンドというのは世に出る前から知っている人がいます。仮想通貨のビットコインが良い例です。

ビットコインが世間でもてはやされ、取引所がバンバンCMをうつようになりました。そのCMを見た人がどんどんビットコインを購入していきました。そしてビットコインの価格が下がりました。ただCMを打つ前からビットコインを購入し売却していた人は儲けています。

このように世間に流行っていることに飛びつくというのはすでに遅れています。株でいう高値で掴むのと同じです。世間の人気ランキングなんて参考になりません。そもそもトレンドはつくられたものです。その裏になにがあるのか考えないといけません。

後天的に身につけられることは少ない
世間のトレンドに飛びつくと損をする

ゲーム開発が流行ったときにゲーム開発をするような人は向いてなかったりします。タピオカが流行っているからタピオカのお店を開く人はすでに遅れています。流行っているからという理由でそこにリソースを割かなくていいのです。自分の才能が活かせることに投資すればいいのです。それは人それぞれで正解がないものですが。

才能を活かせないことをわざわざすることなく、世間のトレンドや価値観に流されず、後天的に身につけられるという嘘を見抜き、たんたんと才能に投資をして自分の強みにし、できないことは他人に任せるのがいいのかなと思います。

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鷺ノ宮らび
「Unishar-ユニシャー」編集長
ゲーム開発を手助けするメディア「Unishar-ユニシャー」の編集長です。「Rabbishar-ラビシャー」の運営もしています。

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